あらすじ
のぶは女子師範学校に合格し、嵩は高知第一高等学校に合格しなかった。
のぶは合格発表を見た後、帰宅した。朝田家の人々はのぶの合格を喜んだ。
女子師範学校は全寮制の学校だった。寮生活で家を離れることになるのぶに、
蘭子は「お姉ちゃんが夢を叶えることがうちの夢や」と話した。
嵩も合格発表を見た後、帰宅した。柳井家の人々は嵩の不合格に落胆した。
嵩は「おじさん、おばさん、母さん、すみませんでした」と謝った。
寛は嵩を「何を謝る必要があるがな。結果はともかく、嵩は精一杯ようやった」と慰めた。
嵩が柳井家の人々に不合格だったことを報告していると、
のぶと草吉がアンパンを届けに柳井家を訪れた。
のぶは柳井家の人々に「うちの家族は、嬉しい時もしんどい時もアンパンを食べるがです。
差し出がましいかもしれませんけど」と話した。
のぶは嵩に「元気出して」と柳井家みんなの分のアンパンを渡した。
嵩はのぶに「ありがとう」と言った。のぶが「私らはこれで」と帰ろうとすると、
登美子がのぶを呼び止めた。登美子はのぶに「のぶさんは合格したから、そんな風に明るく言えるのよ。
あなた嵩に勉強教わりに来てたのによね。嵩はあなたのせいで勉強ができなかったんじゃないかしら」と迫った。
それを聞いて、千尋は登美子に「のぶさんに八つ当たりするなんて最低や。
兄貴が高知高校行こうと、誰のために頑張っちょったと思うちゅうがな。
母親やったらどういて理解しちゃろうとせんがな」と訴えた。
千尋は嵩に「兄貴、もうこの人の言いなりになるがはやめちょけや」と言い、席を立った。
柳井家の人々が落胆する中、草吉は「お取込み中すみません。
アンパン十個でしめて四十銭になります」とお代を貰おうとした。
のぶは草吉を制止し、「お金はいりません。お邪魔しました」と草吉を引っ張って帰った。
登美子は嵩が不合格だった事と千尋の言葉にショックを受けた。
思いつめた登美子は寛の家を出て行くことにした。
嵩は寛の家を出て、御免与町の駅に向かう登美子を追いかけ呼び止めた。
嵩は登美子に「一年浪人することにした。
来年には必ず高知第一高等学校に合格するから出て行かないでほしい」と頼んだ。
しかし登美子は嵩に「もういいわ、好きにしなさい。さよなら」と言い、御免与町の駅へと向かった。
登美子は寛の家を出て行った。
嵩が一人河原で考え事をしていると、草吉が「よっ」と声を掛け現れた。
嵩は草吉に「僕って何のために生きてるんだろう。受験で取り寄せた戸籍を見て思った。
僕って独りぼっちなんだなって」と話した。草吉は嵩に「独りぼっちも気楽でいいじゃねえか」と話した。
嵩は草吉に「おじさんが言ってた。何のために生まれて何をして生きるのか」と話した。
草吉は嵩に「どうせ一回こっきりの人生だ。自分のために生きろ」と助言した。
のぶは家で嵩が不合格だったことを気にしていた。
すると幼なじみのうさ子が「のぶに話がある」とのぶの家を訪れた。
うさ子はのぶと二人きりになり、「実はのぶに感化されて、うちも女子師範学校を受験したがや。ほんでね合格した」と話した。のぶは「たまるか。おめでとう」と喜んだ。
この時まだのぶ達は知りませんでした。女子師範学校の寮生活がどんなに厳しいものか。
その日の夜、千尋がのぶの家を訪れた。千尋は「こんな時間にすみません。
兄貴がまだ帰ってこんがです。兄貴の行きそうなところ知りませんか」と話した。
のぶと草吉は千尋と共に嵩の行きそうな場所を探した。
寛も合流し、四人で夜の御免与町を探し回ったが嵩は見つからなかった。
四人が途方に暮れていると、草吉が「あそこかもしれない」とひらめいた。
四人は汽車の線路に向かった。暗い中、ランプで照らしながら汽車の線路に向かうと、
嵩が汽車のレールを枕にして線路の上に横たわっていた。
のぶは横たわる嵩に駆け寄り「嵩のドアホ。こんな所で何しようがかえ。死にたいがかえ」と叫んだ。
嵩は線路の上で横たわり眠っていた。目を覚ました嵩は起き上がり「みなさん心配かけて」と四人に謝った。
嵩は「僕は母さん一人も笑顔にできんかった。僕は何のために生きてるんだろう、そんなことを考えてたら」と話した。
草吉は嵩に「バカ、ここで寝てたのか」ととがめた。
寛は嵩に「泣いても笑うても日はまた昇る。嵩、絶望の隣はな希望じゃ」と話した。一晩中嵩を探し回り、空には朝日が昇ろうとしていた。
【感想と考察】
せっかく帰ってきた登美子が出て行ってしまいました。千代子との折り合いもよくなったのに残念だと思いました。
登美子は前々回千代子と折り合いがよくなったと思ったら、今回出て行ってしまいました。NHK朝ドラ「あんぱん」は話の展開が早いと思いました。
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